昔から、製造業や卸売業がさかんな御徒町・蔵前・浅草橋エリア。最近は、御徒町の「徒」、蔵前の「蔵」をとって“カチクラ”と呼ばれ、昔ながらの職人さんと、気鋭のクリエーターさんたちが共存しているものづくりの街として注目を集めています。
そんな、“カチクラ”エリアで、毎年恒例のイベントが「モノマチ」です。今年は第11回目、通称 “モノマチイレブン”が、5月24日(金)~26日(日)の3日間にかけて開催されます。
毎年、たくさんのものづくり系企業やショップ、職人、クリエーター、飲食店が参加する一大イベント。今年の見どころをご紹介します。
“カチクラ”の街全体が会場に! 店舗、メーカー、問屋、職人工房など約190組が参加!
第10回モノマチ開催の様子(台東デザイナーズビレッジ)
“モノマチイレブン”の会場は、御徒町~蔵前~浅草橋にかけての約2km四方! 街をあげての一大イベントです。参加するのは、店舗、メーカー、問屋、職人工房など約190組。普段は小売りを行っていない企業も出展するので、普段の“カチクラ”にはない出合いにも期待できます。
第10回モノマチ開催の様子(財布職人ツアー)
『職人圖鑑』の注目はやっぱり、下町の職人さん! ぜひ、訪れたい3組をご紹介しましょう。
【1】現代の名工上川宗照率いる東京銀器の『日伸貴金属』
黄綬褒章を授章した現代の名工である、銀師(しろがねし)の上川宗照さん率いる日伸貴金属。江戸末期から11代にわたって銀器をつくっており、三男一女、ご一家揃って職人さんなのだそうです。
モノマチ当日は、銀の指輪や純銀バングル、純銀アイススプーンなどをつくる体験もできます(先着順・予約可)。
【2】100年以上の歴史を持つ江戸指物の『茂上工芸 杢柾庵』
指物とは、日本伝統の木工和家具のこと。貴族文化や茶道とともに発展した京指物は華奢で雅ですが、武家や商人に愛用されてきた江戸指物は木本来の良さを活かしたシンプルな仕上がりが魅力です。
茂上工芸 杢柾庵では、箪笥などの大型家具から、手鏡や名刺入れなど小物まで、さまざまなアイテムをつくっているそうです。
【3】老舗の技と斬新なアイデアで現代の畳を提案する『金井疊店』
創業107年の老舗畳店。業界の機械化が進む中、畳製作一級技能士が材料からこだわって手作業で製作しています。寺社で使用される伝統的な畳から、現代の生活様式に合うように考えられた置き畳まで、老舗の技とアイデアが光ります。
モノマチ当日は、ミニ畳製作のワークショップを行っています。
■金井疊店
公式HP
その他にも、各所で、ものづくりに触れられるイベントやワークショップが開催されています。“モノマチイレブン”公式HPで、ぜひチェックしてみてください!
地図ガイドブックを片手に“モノマチ”散策に出かけよう!
第10回モノマチ開催の様子(小島付近)
“モノマチ”の醍醐味は町歩き。御徒町・東上野・元浅草・台東・上野(の一部)・三筋・小島・鳥越・寿・駒形・蔵前・柳橋・浅草橋という13の「町」をそぞろ歩いて、ものづくりに携わるたくさんの人たちと交流しましょう。そこには、“モノマチイレブン”のテーマにもなっている「ドキドキ・ワクワク」が待っているはず!
まずは、インフォメーションに行って、特製ガイドブックとパスポートを入手! インフォメーションは、台東デザイナーズビレッジ、2k540、ヒューリック、KURAKEN(蔵前くらし研究所)会場にあります。
また、公式HPからYahoo! MAPアプリ(第11回モノマチ専用)をインストールするのも便利です。
飲食店も多数参加しているので、お散歩に疲れたら、カフェでほっとひと休みしたり、おいしい下町グルメをいただいたり……、ものづくりの町をまるごと楽しめる3日間です。5月最後の週末は、ぜひ、“モノマチイレブン”に足を運んでみてください。
取材協力・写真提供:台東モノマチ協会 Photo by Taro Hosokawa
モノマチイレブン